慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコ煙を長期間吸入すること、気管支が炎症を起こしたり、肺がスカスカになったりする病気です。以前は慢性気管支炎、肺気腫と呼ばれていました。喫煙習慣による生活習慣病の一つです。咳、痰、喘鳴、息切れがあります。初期は長距離を歩いたり、坂道や階段を登ったりすると息切れを感じます。病状が進行すると自宅内の生活でも息切れを強く感じるようになります。
検査
レントゲン、肺活量検査、呼気一酸化窒素測定、CT検査
息を吐く力が低下すること、進行すると息を吸う力も低下してきます。
レントゲンで肺が過剰に膨らむ所見が見えること、CT検査で肺がスカスカになっていく肺気腫や気管支の炎症がないかを確認します。肺がんの合併がないかも確認します。
治療
禁煙、吸入薬治療、筋力維持、感染症の予防
禁煙が最も重要です。吸入薬で咳、痰、息切れを緩和します。呼吸する力を維持するため筋力維持が重要です。インフルエンザ、肺炎球菌肺炎など予防接種による感染症予防が推奨されています。
在宅酸素療養
強い息切れのため100m歩くことができなかったり、外出することができなかったりする場合は重症COPDの可能性があります。呼吸で吸い込んだ酸素を血液に取り込むことができなくなってくることが原因です。在宅酸素療法を行い症状の緩和し、歩行や外出が少しでもできるように治療します。
内視鏡治療
近年、気管支内視鏡を用いた治療も開発されてきました。限られた専門医療施設での診察が必要です。
日本呼吸器学会内視鏡学会HP
URL:https://www.jsre.org/modules/medical/index.php?content_id=12