B型肝炎ワクチン
B型肝炎ワクチンとは
B型肝炎ワクチンはHBVの予防接種です。HBワクチンは、ワクチンの中でも最も安全なものの一つです。世界180か国以上でユニバーサルワクチン(国民全員が受けるべきワクチン)となっています。
現在、90%以上の国と地域で導入しているにも関わらず、日本では行われていません。アメリカではHBワクチンを行っていないと、集団生活を行うことができないという理由で小学校への入学が認められません。4~6ヶ月間に3回の接種を行うことで、B型肝炎と肝炎感染に伴う将来の肝がんを予防できるとされています。接種は他のワクチン同様、通常皮下注射で行われます。接種量0.25mLから0.5mLです。
ワクチン接種時期
乳幼児期に3回の接種を行うと、ほぼすべての人がB型肝炎に対する免疫(HBs抗体)を獲得することができます。獲得した免疫は少なくとも15年間持続することが確認されています。20代までに接種を行った場合も高い効果が期待できます。
ただし、HBワクチンの効果は年齢と共に低下します。40歳を過ぎてからのワクチン接種により免疫を獲得できるのは約80%です。お子さんへのHBワクチン投与に関しては、日本小児科学会のWebサイトをご覧ください。
ワクチン接種を受けた方が良い人
HBVに感染した母親から産まれるお子さん
“HBVに感染した母親から産まれるお子さん”に対しては、HBワクチンの接種がHBIG(免疫グロブリン製剤)と共に行われます。これらの接種に要する費用は健康保険でカバーされます。HBワクチン3回の接種、HBIG 1〜2回の接種を行うのが一般的です。B型肝炎母子感染防止対策の手引きを参照して下さい。
血液や体液に接する可能性の高い職種の人
“血液や体液に接する可能性の高い職種の人”としては医療に従事する人があげられます。医療従事者へのHBワクチンはそれぞれの施設で行われることが一般的です。このほか、消防士、警察官なども接種を受けることが望まれます。
上記以外でも同居している家族にB型肝炎の方がいる場合施設に入っている方、血液透析を受けている方などはB型肝炎ワクチン接種をおすすめします。ただしこの場合の費用は健康保険は適用されません。