ケアプランセンターすこやか(居宅介護支援事業所)

認知症への対処とヒント ~当院作成の漫画によるヒント~

認知症はなぜ起こるの?

脳の神経細胞の減少や機能の低下によっておこります。年齢を重ねるうちに「物忘れが増えてきたな」と思う方は多いようです。これは脳の神経細胞の減少という免れることのできない老化であり、誰にでもおこる「物忘れ」です。このような通常の老化に比べて、病的により早く神経細胞が消失してしまうのが「認知症」です。

生理的な老化とアルツハイマー型認知症との神経細胞減少の比較

生理的な老化とアルツハイマー型認知症との神経細胞減少の比較

痴呆豆知識

人間の大脳皮質には約150億個といわれる多数の神経細胞があり、さまざまな情報を伝達する役割を担っています。神経細胞は老化によっても1日10万個程度消失していくことはよく知られています。

認知症老人に見られる特徴

基本症状

  • 特に極最近の事柄に対して物忘れがひどい。昔の事柄は比較的よく記憶している(短期記憶障害)
  • 日時、場所、人が分からなくなる(失見当識)
  • 理解力、判断力が低下する

身体症状

  • 歩行障害
  • 言語障害

日常生活能力の障害

  • 排尿、排便に支障
  • 食事摂取に支障
  • 着脱衣に支障
  • 入浴行為に支障
  • 歩行障害→寝たきり
  • 会話に支障

認知症状に対する対処のコツ

1. 話そのものが不自由になる

理解はできても話せない。構音障害や理解する事が困難な失語症があります。出きるだけ話す場面を多くし訓練しましょう。また、単語や身振り手振りでコミュニケーションを取ることも必要です。ゆっくりとしたテンポで話かけましょう。

2. 同じ事を何度も繰り返す

物事を記憶するのが難しくなるために起こります。聞き手がうっとうしがったり、感情をあらわにしたりせずに、話題を変えるなどしましょう。

3. 作り話をしたり、つじつまが合わない話をする

本人は作り話をしているつもりはありません。否定せずに話を合わせるなど、大らかな気持ちでうけとめましょう。

4. 食事が済んだばかりなのに食べていないという

本人は食べた記憶が消失しているのですから、さっき食べたでしょうなどと言っても納得できません。今から準備しますからと一言話しかけたあとに、他の話題を提供するなどして、気分を変えましょう。また、おやつなどで気分を紛らわせましょう。

5. 夜中冷蔵庫の物や置いてある物食べてしまう

食べ物の場所を変えたり、ドアが開かない工夫も必要です。

6. 身のまわりの食べられない物まで食べてしまう

石鹸や紙、薬など目に付くものは何でも口に入れてしまう状態が起きた時は、医師に相談しましょう。また、危険物は目に触れない場所にしまっておくなどの注意が必要です。

7. 夜間に大声を出したり、しゃべり続ける

急激な脳の病的変化による意識障害です。適度に部屋を明るくし、体に触れるなどし、優しく声をかけ興奮が治まるのを待ちましょう。不安で起きている事もあります。不安の原因を探してみる事も必要です。

8. 昼と夜の逆転した生活が続く

日中は眠らず、散歩などで適度に体を疲れさせ、夜間眠れる様に睡眠のリズムをつけましょう。なるべく環境を変えないようにしましょう。手に負えない時は医師に相談しましょう。

9. 夕方になると、目的もなく外出をし、うろうろ歩きまわる

不安感が強いと起きる事があります。不安の原因を考え取り除く事が必要です。また優しく声をかけ、傍で付添ってあげましょう。叱るのではなく思いやりの心を持って接してあげて下さい。

10. 財布や通帳が盗まれたという

配偶者や嫁など身近な人が疑われることが多い認知症の一症状です。先ずは一緒になって探す事で本人の気持ちを落ち着かせましょう。また大事な物は身につけさせておく事や家族が管理するなどの工夫が必要です。

11. 誰かが家の中に隠れているという

そんな人はいないでしょう等と否定するのではなく、皆が守っているから大丈夫と安心させましょう。

12. 買い物などに出て帰り道がわからなくなる

物忘れがひどくなるに従い、こういう症状が現われてくる事があります。持ち物に名前を書く、衣服に名前を縫い付けておく、住所や電話番号の入った名札などを持たせる工夫が必要です。また帰ってきた時は叱らず暖かく迎え入れましょう。近隣の方に事情を話し、協力を得る事も必要です。

13. 突然家に帰ると言い出す

自宅にいるのに家に帰ると言い出す事があります。家で子供が待っているなど昔の記憶にとらわていたり、不安感が根底にある事も多く、周囲が薄暗くなる夕方に起こりやすいのが特徴です。無理に説得せず、一緒に歩き、外に出て家に帰ろうということでタイミングをみて帰りましょう。

14. 過度に喜んだり、怒ったり、悲しんだりする

寂しさが根底にあることを理解してあげましょう。むやみに叱咤激励するのではなくて気分転換を促しましょう。症状が激しい場合は医師による診断、治療も必要です。

15. 同じ事を繰り返し聞く

認知症が進むと記憶に刻み込む事が困難となってくるため、さっき聞いた事を繰り返し聞かれうんざりする事があります。感情的にならず、話題や場所を変え関心をそらす対応をしましょう。

16. 身近な者がわからない。妻を母親と勘違いする

人物誤認と呼ばれます。アルツハイマー型認知症が進行した場合に起こりうる症状です。急に家族の顔が理解できなくなった時には別の病気が隠れている事もあります。専門医の受診をおすすめします。

17. 身近な介護者に暴力をふるう

暴力に至るにはそれなりの理由があります。徘徊や夜間不穏を無理に抑えつけたりする場合が典型です。介護者の対応に対する不満がもとになることも少なくありません。日頃より、より良い関係を築いておくこと、また好きな事で気を紛わす事も必要です。

18. 異性の体に触れたがる

性的行動に映るような振るまいも原因に応じた対応が必要です。性器露出などは排泄に関している事が多く、性的な目的で脱いだり見せたがる事は基本的にはありません。当人のプライドを傷つけず、レクなどで発散させましょう。

19. 汚れた衣類をしまいこんだり、洗濯せずに着つづける

汚れた衣類を発見した時には、自尊心を傷つけない様に心配りして、タイミングをみてさりげなく理由をつけて着替えを促してみましょう。むやみに笑ったり叱ったりせず、認知症の症状として受けとめる事が大切です。

20. 入浴を拒んだり、服を脱ぐのを嫌がる

「何をさせられるのか」と裸になる事に不安を抱いている場合が多いものです。家族と一緒に風呂に入ったり、入浴サービスを利用するなど、目先を変えてみる事も必要です。声かけをしながら、安心感を与え介助する事が必要です。

21. トイレ以外の場所で排泄をする、トイレの場所がわからない

そこをトイレの場所と思い込んでいる場合があります。その場所にポータブルを置く、鳥居を書いた紙を貼るなどの工夫が必要です。トイレの前に「便所」と書いた紙を貼ったり電気をつけるなどわかりやすい様な対応を試みましょう。

22. 便器で手を洗おうとする、便をこねる

トイレを大きな洗面器と勘違いしていると考えても不思議ではありません。さりげなく関心を他に向けましょう。排便後の処理の仕方がわからなくなり、便を手でこねたりするケースがあります。それとなく付き添い、ころあいをみて介助する事も必要です。

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